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アセット管理シェルによる炭素排出量のモニタリングと最適化
脱炭素・ゼロエミッションとは?
脱炭素とは?
脱炭素とは、温室効果ガスの排出量を削減し、将来的に排出量と吸収・固定量の差し引きがゼロになることを目指す取り組みや施策を指します。これは「カーボンニュートラル」や「ネットゼロ」と似ていますが、特に排出量を減らすことに重点を置く点が特徴です。
ゼロエミッションとの違い
ゼロエミッションは、温室効果ガスだけでなく、廃棄物や汚染物質などを含めた排出物全般を対象とします。リサイクルやリユースを通して廃棄物を限りなくゼロにすることを目指す取り組みです。
包括的な取り組みの必要性
単にCO₂排出量を減らすだけではなく、製品やサービスのライフサイクル全体で環境負荷を減らすために、
温暖化ガス排出量削減を進める技術革新
資源を効率的に再利用する資源循環型の仕組み
が必要になります。
さらに、企業は製品の設計から廃棄・リサイクルまで責任を持つ拡大生産者責任 (EPR) を導入し、回収や再資源化を積極的に進める必要があります。こうした取り組みによって、カーボンニュートラル社会の実現と循環型経済の構築が加速します。
脱炭素に向けた主なスケジュール
地球温暖化による深刻な気候変動への関心は世界各国において非常に高く、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求する」ことを長期目標としたパリ協定には190を超える国が締約しています。
日本政府も、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指すと公式に宣言し、その実現に向けた手段として「排出量取引制度」を導入し2026年度から本格的に稼働させる予定です。
さらに、2028年度の化石燃料賦課金の導入や、2033年度の発電事業者に対する有償排出枠の割当開始を経て、炭素排出量削減への対応が遅れた企業のコスト負担は一層増大する見込みです。
この目標を達成するためには、炭素排出量の正確なモニタリングが不可欠です。排出源や排出量を定量的に把握することで、効果的な削減施策の立案や進捗管理が可能になります。
その際、製品や設備などのライフサイクル情報を統合的に管理できる「アセット管理シェル (Asset Administration Shell) 」は、排出量のトレーサビリティを確保し、デジタル化された環境情報の共有・活用を促進する有用な手段として注目されています。
炭素排出量計測とアセット管理シェルの関係
サプライチェーン全体の炭素排出量を計測する流れが世界的に強まっていますが、アセット管理シェルは「部品供給」→「受け入れ」→「製造」→「販売」→「廃棄」→「再利用」といったライフサイクル全体をカバーできるモデルです。
また、自動車業界におけるデータ共有の取り組みとして注目されている Catena-X は、炭素排出量の計測・管理への活用も進められています。その中で、データ交換のためのメッセージモデルとして、アセット管理シェルが採用されています。
アセット管理シェル (Asset Administration Shell) とは?
アセット管理シェルとは、工場の設備やシステムに関する情報をデジタルで統一的に管理・交換するための枠組みです。
機械やコンポーネント、材料、部品、製品のパーツ、交換される文書など、Industory 4.0に接続するものを「アセット」と呼び、アセット管理シェルはアセットを繋ぐためのインタフェースとなります。
アセットの例を下表に示します。
分類
カテゴリ
具体例
物理的資産
設備・機器
機械、キャビネット、コンタクタ、コンピュータ、アクチュエータ、ケーブル、センサーなど
部品・材料
原材料、部品(ネジ、車輪など)、消耗品(紙など)、中間製品、最終製品など
無形資産
ソフトウェア
ファームウェア、アプリケーション、エンジニアリングツールなど
文書
設計図、マニュアル、ライフサイクル文書、データ媒体など
知的財産・情報
ライセンス、著作権、アイデア、プロセス定義、標準、特許、レシピ、計画書など
人的資産
サービス技術者、プログラマー、オペレーターなど
サービス
保守、教育、コンサルティング、クラウドサービスなど
アセット管理シェルを使うメリット
異なるメーカー・異なる世代の制御装置やMES間の相互運用
が容易になり、オートメーションが促進される
→ 設備・工程・業務の各レイヤーから得られるデータを統合した包括的なデータの使用や分析も可能
設計段階から運用、保守、廃棄まで
の各フェーズで必要な情報をAASに格納できる
→ 一貫したデータ管理が可能
製品や部品ごとに
再生素材の使用割合を記録
できる
→ 製品のPCF(Product Carbon Footprint) を正確に把握し、環境に関する法規制や報告義務用のドキュメントの作成に活用可能
OPC UA for AAS
アセット管理シェルのモデルを、産業オートメーション分野で使用される通信規格であるOPC UA で扱うための仕様として、OPC UA for AASが定義されています。
OPC UA for ASS の特徴として以下が挙げられます。
デバイスから工場まで表現できる
外部参照機能
OPC UA for AAS を導入することで、炭素排出量を計算・管理するサービスとの連携が容易になり、
ウラノス・エコシステムや Catena-X のようなデータスペースとのデータのやり取りも可能になります。
SRA が提供する OPC UA 導入支援については、下のバナーからご覧ください。
関連リンク
SRA、Catena-X、欧州電池規則対応など支援
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