OPC UA for Machine Vision 解説
OPC UA for Machine Vision とは
概要
OPC UA for Machine Vision はシンプルな画像センサーから複雑な検査装置まで、あらゆる種類のビジョンシステムに共通して使える Companion Spec です。
この仕様は、AIA(米国)、CMVU(中国)、EMVAおよびVDMA(欧州)、JIIA(日本)など、各国の画像処理関連標準化団体が連携して策定したものです。
仕様は Part1 と Part2 にわかれていて、
Part1 は、マシンビジョンシステムを生産管理システムや IT システムに簡単に統合することを目的として定義されています。
Part2 は、生産設備の健全性の監視、予測メンテナンス、データ分析、プロセスの最適化、リソース効率などのために、マシンビジョンシステムをインダストリー4.0に統合することを目的としています。
OPC UA for Machine Vision は、
- http://opcfoundation.org/UA/ [1.05.02 2022-11-01]
- http://opcfoundation.org/UA/DI/ [1.04.0 2022-11-03]
- http://opcfoundation.org/UA/Machinery/ [1.03.0 2023-08-01]
との依存関係にあります。
図で表すと次のようになります。
ユースケース
OPC UA for Machine Vision を導入してビジョンシステムを OPC UA サーバとして稼働させることで、外観検査の自動化を目指せます。
例えば、製品の傷・汚れ・欠陥などを画像処理で検出し、検査結果を OPC UA クライアントを搭載した MES や SCADA へ送信できます。
また、ビジョンシステムの動作状態を抽象化したステートマシンモデルが定義されているため、ある OPC UA クライアントから状態を変更し、別のクライアントでその変更通知を受け取ることも可能です。
さらに、タスク実行に必要な設定(レシピ)の読み込み、保存、アクティベートなどの操作も OPC UA クライアントから可能になります。